プレッシャー下でのパフォーマンス発揮とゴール達成をサポートするスポーツメンタルトレーナーの中嶋です!
今回は、GOLD MENTALに新しく仲間入りした、臨床心理士の宮本知弥(みやもと ともや)さんをご紹介します!
ここからは親しみをこめて「ともやん」と呼ばせて頂きます!
仲間になって頂いた背景としてはアスリートのメンタルの状態の中でも「恐怖症」「パニック」のような一般的な「緊張」よりもメンタルトレーニングでは対応できない事例について専門家に対応して頂く体制を作るためです。
そのうえで、彼がどんな想いで臨床心理士になり、スポーツメンタルの領域にどんなビジョンを持っているのか、じっくり対談をしてきました。
その対談の様子を、会話形式でそのままお届けします!
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
1.自己紹介と臨床心理士への歩み
ナカジともやん、よろしくお願いいたします!
簡単に自己紹介をお願いします!



はい、臨床心理士をしている宮本智や(みやもと ともや)です。
37歳で、出身は長野県です。
大学で茨城に出て、大学院で長野に戻り、24歳からはずっと愛知県で活動しています。



大学院も心理系だったの?



そう。
大学の心理学部を出ただけでは資格は取れなくて、大学院まで行って試験を受けて合格して初めて「臨床心理士」と名乗れるシステムなんだよね。



自分も日体大でやってたけど、当時はメンタルに興味持たなかったな。



大学院の心理学って基礎心理学が多くてあまり面白くない印象を持たれがちなんだけど、臨床心理学で無意識や心の構造に触れると急に興味が湧く人が多い。
ただ、心理士の専門性は臨床心理学だけでなく、科学的背景のあるあらゆる心理学の理論に基づいた支援ができるところにあるんだよね。



心理学って幅が広いけど、臨床心理士が扱う領域ってどこまでなの?



例えば、認知心理学や僕の専門に近い学習心理学などがある。
人間がどう世界を捉えるか、どう学びや経験を獲得していくかという基礎理論があって支援に当てはめている。
パブロフの犬のように「刺激と反応」で恐怖反応が学習されたなら、それを解体して再学習(克服)させることもできるよ。



分かりやすいね!ゴキブリが急に怖くなるみたいに生まれつきじゃない反応も再学習できるんだ。
2. 臨床心理士を目指した原点



ともやんが臨床心理士になった背景やきっかけを聞いてもいい?



きっかけは2つあって、1つ目は中学時代に見たドラマ『サイコドクター』(主演:竹野内豊)の影響がある。
主人公の精神科医が現実的な問題解決ではなく「対話」で人の心を救っていく姿がむちゃくちゃ格好良かったんだよね。
物理的に何かをしなくても言葉で救えるんだと強く焼きついたんだ。



おお、そのドラマもチェックしてみよう。
じゃ、もう1つのきっかけは?



高校時代の吹奏楽部での友達の不登校経験があるんだ。
人見知りだった自分を1年かけて部活に馴染ませてくれた気遣いのできる女の子がいて。
2年生の時、その子と2人で吹奏楽部の企業のスポンサー営業の帰り道、たまたま出くわした同級生に「彼女?」と冷やかされて恥ずかしくなり、ろくに話さず帰ってしまった。
そしたら翌週からその子が不登校になってしまって。



ええっ。



1対1で話すチャンスがあったのに、自分の恥ずかしさから逃してしまった。
顧問の先生に「何かできることはないか」と聞いても「廊下ですれ違っても声をかけるな」と言われ、何もできないまま1年が過ぎた。
2年の終わりに部活へ挨拶に来て「また来年一緒にやれるかな」と思ったら、翌週転校してしまったんだよね。



そんなことがあったんだ。



お世話になった人に対して何もできないまま終わった喪失感がすごくて、心に穴があいた感覚になった。
その時に「こういう思いをする人を減らしたい、大切な人を失ったり傷ついたりする人を減らしたい」と思って心理士を目指した。
これが僕の原点です。
3. スポーツ領域における臨床心理ケアの必要性



臨床心理士の視点から見て、スポーツ領域での必要性についてはどう感じてる?



怪我や目標の喪失、強い敗北などで「高強度のダメージ(メンタル不調)」を追う瞬間はスポーツにおいて必ず発生する。
僕自身も少年野球や高校の吹奏楽部(80人の部員で50人のレギュラー争い)で、努力しても報われない葛藤や才能の差に打ちのめされた。
この過剰な落ち込みや生き方の癖が出た時に心理士の介入が役立つ。



スポーツもレギュラー争いとかで1年生に枠を奪われたりするし、常にプレッシャーだよね。



実際、全体の約30%がうつ傾向、約20%が不眠などの不調を抱えているというデータもある。海外ではコーチ・臨床心理士・メンタルトレーナーがチームで選手を支えるのが標準化している。普段のパフォーマンスはメンタルトレーナー、高強度の不調や精神面は臨床心理士、身体面は医師という連携体制を作ることが大切だと感じている。



うつや不眠以外にも色々な身体反応があるの?



うつ、不安、不眠が3大症状で、その手前の「心理的苦痛」なら約32%の人が経験している。
勝負の世界にいる限り常に試され続けるから、日頃から感情を吐き出せる場や客観的に話を聞ける存在が必要なんだよね。
4.専門分野:認知行動療法(CBT)と恐怖症の解体



ともやんの専門分野について教えてもらえる?



僕は認知行動療法(CBT)を専門にしていて、病院臨床で不安感や落ち込み、恐怖反応の治療を行ってきた。
アスリートの「失敗体験によるトラウマ」や「恐怖・緊張の身体反応」に対して再学習(体験学習法)を行い、パフォーマンスを発揮できる状態へ戻すアプローチが得意です。



構造的にはどうやって克服していくの?



恐怖症を治すには「あえて苦手な場面に触れに行く(暴露法/エクスポージャー)」ことを行う。
ただ向き合うだけだと「また反応が出た、自分はダメだ」と悪評価を加えて不安を悪化させてしまう。
人間の脳は自分を守るために過去を学習するから、「身体反応が出ても大丈夫だった」「不安は放っておけば下がる」という体験を心理士のサポートのもとで体に再学習させる。



なるほど!認知行動療法ってどういう仕組みなの?



形のない心を「感情」「考え方」「身体反応」「行動」の4つに整理して捉える。
感情や身体反応は直接コントロールできないけど、「考え方」と「行動」はコントロール可能なので、そこに働きかけて変化を起こす療法です。
5.今後の意気込みとビジョン



今後のスポーツ領域での意気込みやメッセージをお願いします。



恐怖症の解体は僕のライフワークで、アスリートが本来の全力を発揮できる手助けをしたい。
現場と研究を結ぶ循環を作るとともに、僕個人の大きなビジョンとして「世の中にカウンセラーがインフラ化している未来」を作りたい。



インフラ化か、素敵だね。



虫歯ができたら歯医者に行くのと同じように、「メンタルの悩みを相談することは弱さではなく、美容院や歯医者に行くような気軽さでケアを受けていいんだ」という風にハードルを下げていきたいですね。



ありがとう!一緒にスポーツ界でのメンタルを引き上げていこう!!
いかがでしたでしょうか?
ともやんの「カウンセリングをインフラ化したい」という熱い想い、そしてアスリートの恐怖症やトラウマに対する専門的なアプローチは、GOLD MENTALのサポートにおいて非常に心強い力になります。
これから彼と一緒に、スポーツ界のメンタルサポートをさらに進化させていきますので、新メンバーのともやんをどうぞよろしくお願いいたします!






