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チームで試合に勝つ為のコミュニケーションを解説!心理的安全性を高めよう!

コミュニケーション
中嶋進
スポーツメンタルトレーナー
メンタル激弱からメンタルトレーニングによって日本代表選手に。
現在はオリンピック選手や海外で活躍する選手、プロ選手、高みを目指すジュニア選手もメンタルサポート。
日本中にメンタルトレーニングを普及させる為に尽力しております!

『本番での実力発揮と目標達成をサポートする』スポーツメンタルトレーナーの中嶋です!

おかっぱ

最近、チームで勝つのが難しく感じるんだよねぇ。
コミュニケーションが上手くいかないというか。。

ナカジ

なるほど!それでは、チームで勝つ為のコミュニケーションの質を高める方法について解説していきます!

ナカジ

また、今回はサポート選手の許可を得て、実際の事例からみなさんの参考になりそうなものを紹介していきます!

今回はフィールドホッケーをドイツのハンブルクでBundesliga2部のTHK Rissenに所属しプレーする飯髙悠貴選手のメンタルトレーニングの報告を兼ねて、チームをイキイキとプレーさせる方法を解説したいと思います!

2021.8.31 飯高選手はブンデスリーガ1部のUHCに移籍し、プレーしております!

今回、飯高選手が相談に乗って下さったテーマは“チームで勝つには?”

最近の飯高選手の成長ぶりには目を見張るものがあるようで練習試合ではゴールとアシストを積み重ねているとのことでした。

しかし、ホッケーは団体戦なので自分の調子の善し悪しが必ずしも試合結果に繋がるとは限らない。

  • どんな時でもチームとして勝つには?
  • チームがどんな状況でも機能的にモチベーション高くプレーしていくにはどうすればいいか?

そのようなお話を一緒にしていきました!

この記事を読むと分かること
  • チームとして勝つ為に必要なこと
  • チームのパフォーマンスを上げる心理的安全性の高め方。
  • チームを機能させるためのコミュニケーションの方向性
目次

チームで勝つために必要なこと

チームメイト

チームで勝つには

一人一人のプレーヤーが個性を発揮出来るポジションで、かつ自身のチーム内での役割を把握し、その中でも主体的に考えその時々で適切な判断をコミュニケーションで共有し合いながら、自分本来のパフォーマンスを発揮してプレー出来ていること

が大事だと思ってます。

逆に考えれば、そのような理想の状態を妨げてしまっている状態は何か?を考えて行けたらいいと思います。

今回、飯高選手は

  1. 具体的な試合のプランは共有しているが、その通りに動けない選手がいる(自分の役割を外れたり、任せるべき所を任せられない)
  2. そこに対してポジションの声掛けなどをするが理解してくれない。
  3. ミスすると気持ちが下がり、流れが悪くなり悪循環に陥る。

以上のことを上手くいかない時の共通点としてあげてくれました。

この記事では③の

  • ミスをすると気持ちが下がり、流れが悪くなり悪循環に陥る。

という問題意識に対してどのように話を進めて行ったかを解説します!

ミスした後のコミュニケーションが大事

ミスを責める

どのスポーツでも言えることですが、スポーツにはとにかくミスがつきものです。

ミスしない選手なんてこの世に存在しません。

ミスしないのはドクターXの大門未知子くらい。

大門未知子?

私、ミスしないので

おかっぱ

え、だれ?

なので、大門未知子以外の人間は『ミスは必ず起こる』ことを前提として考えた方が良さそうです。

なので、いざミスが出た時にチームメイトがしたいのは

ミスをした選手を徹底的に責めること

ではなく、

ミスが起こった後のフォロー・リカバリー

です。

フォロー・リカバリーに含まれるものは

  1. ミス直後のプレーや連携的なフォロー。
  2. ミスした選手とチームメイトのメンタル的なフォロー。

です。

①ミスした直後のプレーや連携的なフォロー・リカバリー

試合の中で絶対的に避けなければならないのは何度も同じミスを繰り返してしまうこと。

実力的なミスであれば試合中に修正することは困難ですが、チームの連携であったり、予め決めていた約束事を守れていないことでのミスであれば、試合中に修正することは絶対的に必要になります。

ミスした要因を突き止め、次の同じシチュエーションに備え対策をしてます。

それぞれの競技で違うのでここでは細かく追求しませんが、それぞれの選手がその状況でするべき行動が明確になっていることが大事ですね。

②ミスした選手とチームメイトのメンタル的なフォロー

ミスした選手は基本的に起こしたミスを気にしがちです。

勝敗に関わるような大きなミスはその試合中引きずってしまいがちですもんね。

ただ、引きずることは百害あって一利なし

ミスを活かして次の行動に落とし込めていれば問題ないのですが、そこにただただ負の感情を伴ってしまってる状態は大きな悪影響を及ぼします。

チームとしては、その選手が次の場面でもしっかりとプレー出来るようなフォローをしていきたいですね!

次の章からは

  • チームメイトがミスを引きってしまう状態
  • チームメイトがミスを引きずらない為の声掛け

について解説していきます!

チームが勝つ為に必要なコミュニケーションとは?

チーム

チームメイトがミスしてしまった時にどのようなコミュニケーションが求められるか?

結論から言うと、『その選手らしさを1試合通して継続させてあげられるような声掛け』が良い声掛けだと思います。

ここでまず確認したいのは、1試合を俯瞰して見た時にどのようなパフォーマンスが発揮されていればいいのか?ということ。

例)ホッケーA選手の場合

ホッケー選手

例えばホッケーでシュートが持ち味のA選手がいたとして。

シュートが枠に入る確率は80パーセントで、枠に入ったボールがゴールに決まる確率は50パーセントだとします。

ナカジ

パーセンテージは超テキトーです

つまり、シュートを打ったら決まる確率が40パーセント。

A選手は持ち味のシュートを撃ち抜いたら40パーセントの確率で決まるんです。

なので、A選手が1試合通して目指したいのは、この選手の持つ『40パーセントの確率でゴールが決まりうる、持ち味のシュート』をどんな時でも思い切って振り抜くことなんですね。

やってはいけないのが、A選手の持ち味のシュートを奪ってしまうこと

ゲーム序盤

ゲーム序盤、最初の決定的な場面でA選手が打ったボールがゴールを外れたとします。

ゴールポストをギリギリ外れましたが、A選手らしいキレとスピードのある素晴らしいシュートでした。

しかし、そこでチームメイトが

今のは決めてくれよー。。

というガッカリした表現をしたらどうでしょう?

A選手がそれを気にして

うわ、やっちゃった。次は外せないな。。

と思うでしょう。

試合終了間際

試合終了間際、また次A選手にシュートチャンスが訪れます。

しかし、A選手の頭の中には

A選手

これ、さっき外したんだよな。。

と先程のミスの光景がフラッシュバックします。

A選手

ここ決めないと負けるし、外したらまたチームからドヤされるな

と思ったところ、ついつい力が入ってしまいコントロールを失いボールはゴールの横にそれていきました。

この場合、力んでしまったことで本来の40パーセントで決まりうるシュートのパフォーマンスは出せていません。

このようなことって実は日常茶飯事だと思います。

チームメイトからの声掛けによって余計なプレッシャーを受け、力みに繋がる。

もしくは、1度目のミスの時にチームメイトの声掛けは「大丈夫大丈夫!」など気を使った声掛けでも本人が心から「大丈夫」と思えていないと次に力むことはありますよね。

なので、その選手らしさを1試合通して継続させてあげられるような声掛けが必要なんです。

具体的な声掛け方法

じゃ、具体的にどのような声掛けをしてあげたいか?

今回の場合は1回目のA選手のシュートはゴールギリギリ外したものの、とてもA選手らしいシュートでした。

なので、次もその『A選手らしいシュート』を打ってもらいたいんですね。

なので、外した事実はあるものの、そのシュートを肯定してあげること。

そのシュートの良かったところを認めてあげると良いと思います。

「キレッキレだね!」

とか

「うわ、強烈!」

とか

「次もそれで!」

とか

次も同じような『A選手らしいシュート』を「打っていいんだ、打ちたい!」と思わせてあげるような声掛けがあると素敵だな、と思います。

次もシュートを打ちたい!

もちろん、次にA選手らしいシュートを打てたとしてもあくまで40パーセントの確率なので必ずしも決まるとは限りません。

ただ、1試合通して40パーセントの確率で決まりうるシュートを打ち続けてもらうことが、このチームの勝利に繋がるんですね。

ここまでのまとめ
  1. 『結果』に注目して声を掛けるより、『行動』に注目し、本人らしい行動は結果に関わらずガンガン肯定する。
  2. 本人らしい行動が出来てない場合は本人らしい行動が取れるような声掛けを心掛ける。
  3. 本人らしい行動が取れても結果に繋がるかは分からないが、結果的にそれが1番結果に繋がる。

チームの心理的安全性を高めるのが大事!

ここまでの内容を具体的に解説すると、心理的安全性がポイントになります。

おかっぱ

心理的安全性って?

心理的安全性とは

心理的安全性を提唱しているエドモンドソン教授によると、心理的安全性が高いということは「チームにおいて、『他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰をあたえたりしない』という確信を持っている状態。対人関係にリスクのある行動をとったとしても、メンバーが互いに安心感を共有できている状態」と定義されています。

端的に言えば、チームのメンバー全員が臆することなく発言・行動できる状態を指します。「こんなことを言ったら否定されるのでは」「能力が低いと思われるのでは」といった不安や恐怖を感じずに、仕事に取り組める状態とも言えます。

心理的安全性とは?チームや組織に与える効果や高める方法を解説 | HR Trend Lab (mynavi.jp)

心理的安全性はGoogle社が取り入れて話題になりましたので、職場の中での文脈で語られることが多いですがスポーツでも大いに当てはまります。

ミスを許容されないチームが心理的安全性が低いチームだといえます。

ミスをすると怒られたり、レギュラーから外されたり、バツを与えられたり。

そのような環境下だとミスに対する恐怖心が異常に高まります。

ミスに対する恐怖心が高まると、そこに強い緊張反応が生まれ身体が思うように動かなくなる。

強い緊張反応を伴った状態では普段通りのパフォーマンスを発揮するのは難しく、結果的にミスに繋がってしまうという、まさに負のスパイラルです。

コミュニケーションは信頼関係が鍵

コミュニケーション

今回、重要なのはコミュニケーション。

  • ポジションを修正するのもコミュニケーション。
  • 失点やミスをした後に選手をガッカリさせずに、前を向かせるのもコミュニケーション。
  • 心理的安全性を高めるのもコミュニケーション

コミュニケーションにおいてとっても大事なのが信頼関係。

いくら良い声掛けをしても、そこに信頼関係がなければ相手の耳には入りません。

今回、飯高選手が課題意識を感じていたのがチームメイトとの日常でのコミュニケーション。

普段からのたわいも無い会話でお互いのことを知り合うことが信頼関係を築く上で重要だと感じてました。

そこで普段からの日常会話をする上で必要だと出てきたのは

  1. 相手、もしくは相手の周囲に興味を持つ
  2. 自分、もしくは自分の周囲に興味を持ってもらう

ということ。

①相手、もしくは相手の周囲に興味を持つ

ドイツの選手たちが話してるのはドイツでの日常。

そこに入って行くためにニュースをチェックするか?

しかし、少し難しそうな印象。

②自分、もしくは自分の周囲に興味を持ってもらう

そこで出てきたのは、自分に興味を持ってもらおうという視点。

数日前に「どこどこに行った」のInstagramの投稿に対して、後日の練習でチームメイトからの反応もあったそうです。

それに、ドイツ人からしたら日本人や日本の文化って絶対興味の対象です。

そこでまずはInstagramで日本の料理や日本の文化などを投稿して興味を持ってもらい、話題を提供しようという作戦。

そして、

早速、飯高選手は卵かけご飯をInstagramにアップしてました!笑

そして、結果はドン引きされたそうです。笑

もちろん、反応を得て話題になることが作戦なので、とりあえずは作戦成功ということでしょうか?

ナカジ

次のドン引き料理はなんだろう?

飯高選手が書いた飯高選手目線のブログ

飯高選手

そして、飯高選手も自身のブログでメンタルトレーニングのことを書いてくれてます!

考察が深すぎるので是非読んでみて下さい!

飯高選手が書いてくれたブログの過去記事はコチラ↓↓↓

飯高選手ブログ【1回目】

飯高選手ブログ【2回目】

飯高選手ブログ【3回目】

飯高選手ブログ【4回目】

今回のはコレ↓↓↓

飯高選手ブログ【5回目】

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この記事を書いた人

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